2010年12月26日日曜日

スパコン競争に再参入!!

富士通、次世代スパコン輸出へ…世界市場再参入

この分野はあまり詳しくありませんが、富士通がスパコン市場に再度殴りこみという日本人にとってうれしいニュースが発表されました。そもそも日本のスパコンの歴史は巨人IBMに対抗し一定以上の成果を出してきたという輝かしいものでした。

以下は、日本のスパコンの世界シェアの推移ですが1993年に20%近くあったシェアは現在4%以下さらには中国にも抜かれている状況とのことです。

 
 
 
 
1993年18.52%
1999年14.12%
2004年11.08%
2009年3.86%


あくまでも予測ですが水平型のハード業界において垂直型の日本メーカが投資に対するパフォマンスを出しきれず、中国をはじめとして発展著しい後発国にシェアを奪われていったのではと思います。

さらに民主党政権になって2位ではなぜだめなのかという発言は記憶に新しいところです。
ハードはムーアの法則にしたがえば18カ月で2倍になる世界です。

18ヶ月寝ていると半分の成果しか出せない業界ではイノベーションを辞めた瞬間に技術の消費国へと転落するのではないでしょうか。

あの発言以降、正直日本の技術立国に多大な懸案を募らせていたましたがこのニュースは一年の最後に飛び込んできた非常にうれしいニュースでした。

ついでに、エルピーダにも動きがあり、何か2011年は日本が再躍進する予感が年の瀬になりしてきました!!

年内にまた書くと思いますが、来年こそはよい一年になればよいと祈りつつ本日は終わらせていただきます。

2010年12月22日水曜日

書評『30代で3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人』

30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人 稼げない人


私がこの本を進める方
 -起業を考えている方
 -将来何か成功したいけれども今一歩踏み出せない方

30代で年収3,000万を稼ぐ方たちの実像を思い描こうとした際、私を含めた多くの方は直接の知人にそういった方もおらずイメージするのも難しいと思います。

この本は、成功した方を30代で年収3,000万以上の方とし量的、質的に調査を行った結果についてまとめた本です。巷にあふれる成功体験に基づく多くのビジネス本が一般的な情報か特殊な情報かという判断は非常に難しいなかこういった本は非常に新鮮に感じます。

筆者曰く、朝に弱い人間もいれば本を読まない方もいる。またトヨタのプリウスに乗っている方などなど成功者は普通の人間であるとのこと。

それでは成功者が持つ一般の方々と比べて異なる共通点は何か?

内容はネタばれになるため控えさせていただきますが、
この本を読み気づかされたことは結局自分の限界を自分が勝手に決めて今の生活に落ち着いているのだということです。

成功者も普通の人間、他人にできることは自分にもできる。
この本を読みそう思える方はきっと30代で年収3,000万以上を稼げるポテンシャルがあるかたなのかもしれません。

私自身も最近起業を考えることが多くなったため非常に勇気づけられる一冊でした。

製造業体質の国内SWメーカー

日本のSW業界、最近ではDeNAやGreeといった頼もしい企業も見受けられますが伝統的には非常にもどかしい業界のように思えます。

なぜGoogleやFacebookなどといった日本初の世界行きの勢いのあるSW業者が現れないか・・・

最近ではあまりに散々な結果に終わってか統計すらとられていないようですが、
日本からのSWの輸出額は海外からの輸入額に比べて1:10位の割合だとかいうデータもあります。

非常に古い記事ですがこちらからも確認することができます。

では、なぜSW業が国際競争力を持たないか日本の既存産業との関係から考察をしてみました。

こちらのBlogを勝手に引用するとソフトウェアへの考え方は各国でこんなにも違うようです。

Europe: Software as a science -ヨーロッパにとってソフトウェアは「科学」
Japan: Software as production -日本のソフトウェアは「製造業」
India: Software as a service -インドのソフトウェア産業は「(プロフェッショナル)サービス」
U.S.: Software as a business -アメリカのソフトウェア産業は「ビジネス」


日本は高度経済成長期を経て世界最強の製造業国と上り詰めたのは周知の事実であると思います。

世界をけん引した製造業国は徹底した品質管理と機能改善であったことは間違いではないのではないでしょうか。

そこで一役買ったのがJIS規格と海外輸出用に対応を進めたISO規格への適合があったのではないでしょうか。

そもそも、製造業は有体物を作るため物販もあれば在庫もあります。
つまり不具合がありそれを回収・修正することとなることを考えればISOなどにのっとった世界最強の「製造システム」というのは非常に合理的な考え方であると思われます。

そこでは、不具合率を下げ返品リスクを軽減するかがビジネスの課題となりうります。

一方で、SWを取り巻く環境をかんがみてみると以下のことが言えると思います。
 -特定の企業が有する特別な記述というよりコモディティ化された技術による業界
 -ドッグイヤーといわれるように7倍のスピードで進化が進む業界

つまり開かれた技術で競い合う競合が多いSW界では1年前の技術に基づいた開発が実は製造業換算で7年も前の技術を用いているのと等しいということとなってしまいます。
(もちろん極端な言い方ではありますが・・)

そのような業界で既存の製造業の頭でビジネスを展開するとどうなるか・・・・これは想像するに安いように思われます。

ここまで書いていまさらですがSW業界が製造業であることが根本的に悪であるかどうかの価値判断は非常に難しいと感じます。

ビジネス、科学、サービス、製造業としての立ち位置は長所短所それぞれ持ち合わせているでしょう。

一方で、製造業であり続けるのだあればSW業界の取り巻く環境に適応する製造業でなければならないのではないでしょうか。

そんなことを思いつつ、本日はここまで!!